むむろんの映画とか小説とか

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『何者』『シューカツ!』読み比べ

どうも、むむろんです。

 

突然ですが皆さん、就職活動がテーマの小説と言えば何を思い浮かべますか??

おそらく、多くの人が朝井リョウさん『何者』を上げると思います。。。(私も少し前まではそうでした、、、)

 

ところが、いつものように書店を徘徊していると、『シューカツ!』と、言うタイトルの本が、、、

 

著者はあの、石田衣良さんです。

 

と、言うことで

今回はそんな二作品を読み比べてみました。

 

朝井リョウさんと言えば、『何者』の他に桐島、部活やめるってよ『チア男子!!』等で有名ですね。。。

映像化作品も多数あります。

高校生や、大学生の何気ない日常を非常にさわやかな文章で描くのが得意な作家さんのイメージです。

 

対する石田衣良さん池袋ウエストゲートパークシリーズ、4TEEN等があります。

非常に多作な作家さんですね。

石田さんも、多くの作品が映像化されていますね。。。

石田さんは若者のさわやかな青春から、ちょっと大人のどろっとした恋愛まで、幅広い世代の物語を描いていますね。

 

それぞれ、人生の一大イベント「就職活動」を描くとどうなるのか、、、

 

それでは感想を書いていこうと思います。。。

 

【感想】

 

どちらが好きか、、、と、言うのは非常に難しい質問なんですけれど、、、

 

どちらも、良いところがあり悪いところがあります、、、

 

ますは、朝井リョウさんの『何者』ですけれどこちらは就職活動の

『暗さ』

『苦しさ』

『追い込まれた人間の汚さ』

等をメインに描いてるような気がするんですね。

登場人物達の関係性も

 

出会い、チームになる→葛藤、衝突、諍い→モヤモヤを残したままフェードアウト

 

な感じでどこかモヤモヤするんですよ。

 

「就職活動でこじれる人間関係と、むき出しになる醜さ」

そう言う、人の汚い部分が痛い程に描かれています。

これを読むと、なんだか落ち込みますね。。。

 

 

 

次は石田衣良さんの『シューカツ!』ですが

「こちらは就職活動を通じて深まる友情」を描いていますね。

こちらの方が青春感あります。。。

終わり方もさわやかで、どこか前向きで、、、

「色々、大変だったけれど、私たちなら大丈夫」的な感じですかね。

こちらの方が読後感はすっきりしています。

 

人の醜い部分が浮き彫りになる話と

艱難に直面して深まる友情物語

 

テーマは一緒ですが、伝えたいことは全く違いますね。

ここら辺は好みだと思います。

 

 

就職活動を控えた方がどちらを読むべきか、と訊かれれば

おそらく、どちらとも読むべきです。

 

なぜなら、『何者』は就職活動を暗く描きすぎで

『シューカツ!』は、明るく描きすぎだからです。

 

就職活動は『何者』の様に人の醜い部分ばかりあぶり出す物ではない

『シューカツ!』の様な善人ばかりではありません。

 

まぁ、バランスが大事ってヤツですよね。。。

 

どちらも良いところがあり、悪いところもあるんですけれどね、、、

 

なので、就職活動をする方が読むのであればどちらとも読むことをお薦めします。

 

どちらも極端ですけれど、間違ったことは描いていないので。。。

 

↑『何者』のスピンオフ的な作品ですね。

↑『何者』の映画版です。

 

石田衣良さんの著書です。

 

 

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